変化に適応し、
酪農の未来を守る
上渚滑地区/株式会社中島牧場
中島 智 さん
変化に適応し、
酪農の未来を守る
上渚滑地区/株式会社中島牧場
中島 智 さん
仲間との課題解決と
ステップアップ
私たちの牧場では2021年から牛舎内の設備をロボット化しました。このような取り組みの背景には、5年前の2016年に地域の5軒の酪農家の仲間と法人を設立し、育成牧場を立ち上げたことがあります。当時の酪農における課題や苦労を解決することを目的に育成牧場を運営し、5年をかけて課題が解決できた実感がありました。そこで今度は地域全体の酪農の課題から自身の経営課題に目を向けて、改善のために投資をしようと決意したのがロボット化を進めたきっかけです。
現在は、育成牧場を立ち上げた5軒の仲間のうち3軒が私と同じように牧場のロボット化を進めていますが、似たもの同士の人間が知恵を出し合い、同じ目標を目指していけると実感しています。
ロボットによる
作業の転換と適応
2021年から稼働を始めたロボットは昔からお世話になっているメーカーのものです。機械への大規模な投資に対するリスクや不安はロボット化に取り組んでいるどの酪農家も同じで、悩みや迷いは当然のものであると考え、他社製品とは比較することなく、信頼とタイミングを頼りに導入をしました。導入したロボットはとても頭が良く、自動的に稼働するため、今まで朝昼晩と自分の手作業で行っていた重労働はほとんどなくなり、機械一つでこれまで人手をかけていた作業を自動化することができるようになりました。
重労働からの解放、
変わっていく業務内容
ロボットによって作業内容が変わる事で大きなメリットは勿論ありますが、反対に不慣れなことも多く、まだまだ手探りの毎日です。牛は自ら搾乳ロボットに進入し搾乳を行うことを覚え現在順調に稼働していますが、そこから得られる様々なデータを把握して色々な判断をしなければならない人間の方はまだまだ慣れが必要です。
株式会社しらかば牧場(代表 中島智)
平成27年2月に法人登記(上渚滑立牛地区の酪農家5戸が共同)
平成29年3月に受入が開始。
生後2日齢以降からの乳牛を預託。預託頭数408頭、採草地約38h。
事故率0.48%、初回授精受胎率66.4%と飼養管理の充実感が覗える。
(令和3年6月30日時点)
地域全体で時代に適応する
これまで作業は家族労働で考える時間もなく働いていましたが、育成牧場やロボット化が出来てからは余裕が生まれ、様々なことを考える時間が出来ました。一方で、手間が減った分、育成牧場や設備など、今までとは異なる投資やコストが発生します。だからこそ頭数を100頭から200頭に拡大し、大きな投資を補う生産量を確保しようという考え方になりました。今はこういった変化に対応することに手一杯な状況ですが、少しずつ適応できていますし、この地域は昔から時代に応じた利便性や効率向上のために道具を上手く使うという考えがあり、適応が上手なのです。何事に対しても、現状を継続し続けることには限界があることを理解し、どう対応していくか考えていく必要があります。そのために分業化や自動化はこの上渚滑地域だけではなく、組合全体で感度を高め、いち早く動いていかなくてはならないと考えています。
これからへの想い
この地で酪農業を始めて私で3代目になります。今回のロボット化と同様、やってみなければわからないことが多くある中で、今の事業展開は携わってくれた人たちのおかげでもあります。このような取り組みを続け、私たちが暮らす上渚滑地域の、先代が切り開いてくれた大切な土地を私たちはこれからも守り続けます。酪農に限りませんが、後継者不足などの課題はまだまだあります。この地域の酪農家が今後どのようなことをしていくか考えて、未来を見据えて守っていかなければいけません。育成牧場も、オートメーション化もその一場面でしかありません。子供の頃から酪農に接している私たちにとってはあたりまえの牛舎も、臭いなどで一般の方々には避けられていましたが、機械の導入により注目度が高まり、たくさんの人が見学に来てくれる様になりました。まずはしっかり努力を重ね、牛乳の生産に繋げていきます。
仲間との課題解決と
ステップアップ
私たちの牧場では2021年から牛舎内の設備をロボット化しました。このような取り組みの背景には、5年前の2016年に地域の5軒の酪農家の仲間と法人を設立し、育成牧場を立ち上げたことがあります。当時の酪農における課題や苦労を解決することを目的に育成牧場を運営し、5年をかけて課題が解決できた実感がありました。そこで今度は地域全体の酪農の課題から自身の経営課題に目を向けて、改善のために投資をしようと決意したのがロボット化を進めたきっかけです。
現在は、育成牧場を立ち上げた5軒の仲間のうち3軒が私と同じように牧場のロボット化を進めていますが、似たもの同士の人間が知恵を出し合い、同じ目標を目指していけると実感しています。
ロボットによる
作業の転換と適応
2021年から稼働を始めたロボットは昔からお世話になっているメーカーのものです。機械への大規模な投資に対するリスクや不安はロボット化に取り組んでいるどの酪農家も同じで、悩みや迷いは当然のものであると考え、他社製品とは比較することなく、信頼とタイミングを頼りに導入をしました。導入したロボットはとても頭が良く、自動的に稼働するため、今まで朝昼晩と自分の手作業で行っていた重労働はほとんどなくなり、機械一つでこれまで人手をかけていた作業を自動化することができるようになりました。
重労働からの解放、
変わっていく業務内容
ロボットによって作業内容が変わる事で大きなメリットは勿論ありますが、反対に不慣れなことも多く、まだまだ手探りの毎日です。牛は自ら搾乳ロボットに進入し搾乳を行うことを覚え現在順調に稼働していますが、そこから得られる様々なデータを把握して色々な判断をしなければならない人間の方はまだまだ慣れが必要です。
地域全体で時代に適応する
これまで作業は家族労働で考える時間もなく働いていましたが、育成牧場やロボット化が出来てからは余裕が生まれ、様々なことを考える時間が出来ました。一方で、手間が減った分、育成牧場や設備など、今までとは異なる投資やコストが発生します。だからこそ頭数を100頭から200頭に拡大し、大きな投資を補う生産量を確保しようという考え方になりました。今はこういった変化に対応することに手一杯な状況ですが、少しずつ適応できていますし、この地域は昔から時代に応じた利便性や効率向上のために道具を上手く使うという考えがあり、適応が上手なのです。何事に対しても、現状を継続し続けることには限界があることを理解し、どう対応していくか考えていく必要があります。そのために分業化や自動化はこの上渚滑地域だけではなく、組合全体で感度を高め、いち早く動いていかなくてはならないと考えています。
株式会社しらかば牧場(代表 中島智)
平成27年2月に法人登記(上渚滑立牛地区の酪農家5戸が共同)
平成29年3月に受入が開始。
生後2日齢以降からの乳牛を預託。預託頭数408頭、採草地約38h。
事故率0.48%、初回授精受胎率66.4%と飼養管理の充実感が覗える。
(令和3年6月30日時点)
これからへの想い
この地で酪農業を始めて私で3代目になります。今回のロボット化と同様、やってみなければわからないことが多くある中で、今の事業展開は携わってくれた人たちのおかげでもあります。このような取り組みを続け、私たちが暮らす上渚滑地域の、先代が切り開いてくれた大切な土地を私たちはこれからも守り続けます。酪農に限りませんが、後継者不足などの課題はまだまだあります。この地域の酪農家が今後どのようなことをしていくか考えて、未来を見据えて守っていかなければいけません。育成牧場も、オートメーション化もその一場面でしかありません。子供の頃から酪農に接している私たちにとってはあたりまえの牛舎も、臭いなどで一般の方々には避けられていましたが、機械の導入により注目度が高まり、たくさんの人が見学に来てくれる様になりました。まずはしっかり努力を重ね、牛乳の生産に繋げていきます。